
ネタに困り、またまた昔話です。
昔、まだ中古レコードの買付など全然頭に無くあちこちを放浪していた時、スペインのバレンシアに立ち寄りました。といっても厳密にはバレンシアから電車で30分ほど離れた小さな町で、ロンドンで知り合った友達の実家に1週間ほど居候をし、毎日その町(というより村ですね)の広場でスケッチをしたり木陰でシエスタしたり友達の友達達と飲んだり・・・友達の部屋の2段ベッドの上で昼まで寝てボケーっとしていました。
ある日、友達のオヤジが朝の7時頃部屋に入ってきて、僕と友人を指差して何やらまくし立てています。「?」と思って友人に通訳を頼むと、『お前らは毎日毎日ブラブラして、ナニをやっとるんだ!そんなに暇でタダメシ食らいなら畑仕事を手伝え!』とご立腹の様子。ちょっと興味もあったので「何すんの?」と尋ねたらオレンジ摘み、とのことで「おっ、バレンシア・オレンジやな!」と喜んで了解しました。
コトコトとトラクターの荷台で揺られながら30分ほどで畑に到着、どうやら仕事は痛んだオレンジの実の間引きのようです。痛んだ部分のあるオレンジを摘み、地面へ放りながらひたすら木々の間を練り歩き、そのうち飽きてきたのでそれを友達とぶつけあって遊んでたらまたまた親父さんのカミナリが・・・
『今日の晩メシは抜きだ!』と怒られましたが、その日の晩は旅人を歓迎する自家製のパエリア、今まで食べた中で一番美味しかったです。
その2日後、「あんまり居候も申し訳ないな・・・」と次の目的地へ向かうことにしました。玄関まで親父さんとお袋さんも見送ってくれて、言葉は通じないのですが色々言ってくれてます。そして『コレをもっていけ』と袋を渡され、中を見たらバレンシア・オレンジがぎっしり。『人にぶつけるなよ!』と笑いながら言われ、嬉しいやら申し訳ないやらでした。
では、今回はこの辺りで。
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