買い付けとフットボール

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今年のサッカー・ワールドカップも無事終わりました。
上の写真はドイツまで観戦に行った友人からのお土産ですが(何故にドイツチームの?)、
我らが日本チームのあまりの不甲斐なさに2戦目から観戦に行かず、観光に切り替えたそうです。
一方、僕はその頃アメリカでの買い付け中、あまりサッカーの事が話題にもなっておらず、
アメリカでのサッカー人気は低いんだな・・・と改めて感じた次第です。
たまたまレコード屋でサッカーについて熱く語っていた爺さん連中がいたので、
「日本チームはどう?」と訊いたら、無言で首を横に振られました。
異国の地で、どっぷりと寂しい気分になりました・・・


それはさておき今回は、昔、イギリスでのレコード買い付け中に、
サッカー・ファンと熱いふれあいをした話を書きたいと思います。

週末に、ロンドンから電車で2時間程かかる地方都市へ、
レコードフェアのために電車で向かったその帰りの事でした。
車両がトッテナム(ロンドンのチーム)のユニホームを着た人たちでごった返しており、
遠征試合があったのだな、と分かりました。
トッテナムのファンの気性の荒さを知っているので、なんとなく「やだなあ・・・」と思っていたのですが・・・

ギュウギュウ詰めの電車に乗り込み、重いレコード・バッグを下に置いて一息する僕のすぐ横に、
トッテナムのユニホームを着て泣きじゃくっている小学生くらいの子供がいました。
電車が出発して20分くらい経った時、その子がいきなり煙草を咥え、ライターで着火!
明らかに吸い慣れていません、吹かしているだけなんですが、その間もずっと泣いていました。

当たり前なのですが列車は全面禁煙、しかもかなりの満員状態でした。
さすがに周りの大人たちも注意をしかけましたが、その子がぶつぶつ言い出しました。
「グスッ、せっかく小遣い貯めて、はるばる遠くまで応援に行って、グスッ、
ボロ負けして(ちなみに0-5で負けたみたいでした)・・・オイラは一体何のために・・・グスグス」
と眼から大粒の涙をこぼしながら煙草をスパスパ。
すると、周りにいた大人のサポーター達が皆「わかるぞ、ボウズ、その気持ち・・・」
みたいにうんうんと頷いて、誰一人として注意しません。おいおい、いいのかよ!
 
モラルの問題だけではなく、今乗っているのは混み混み満員電車、その中を煙が充満していきます。
しかもその子のすぐ隣に居る僕の腕に、火のついた煙草の先が接触しそうなのです。
しかし、車両にぎっしりいるトッテナム・ファン(ほぼ男性、漢列車ですな)を
敵に回す可能性がある以上、注意する気になれないまま、ロンドンへと電車は走っていきました。

しばらくして、案の定、僕の腕にタバコが触れ軽く火傷し、「Shit!」と舌打ちしてその子供を睨みました。
すると、その子は「My team is pure shit also(オレのチームこそ真からクソだ)!」と
僕に言い返し、周りの大人達は大爆笑!怒っているのは僕だけ・・・

そんな感じでアタマも腕の一部も熱くなってしまった、トッテナム・ファンとの『熱いふれあい』でした。
では、お後が宜しいようで・・・



では、今回はこの辺りで。
ディスコ好きな方は、ウチのWEB-SHOPも覗いてみてください。
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TRAX RECORDSの謎

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JUNGLE WONZ / THE JUNGLE (TRAX RECORDS)


今回は、シカゴ・ハウス黎明期に大きな役割を果たしたTrax Recordsについてです。
マニアックな話になってしまいますが、興味のある方にはなかなか面白いかと思います。

Youtubeをご存知の方も多いかと思います。
世界中から集まった動画を無料で登録・閲覧できるアメリカの動画サイトで、音楽関係のものも結構あります。
今はもう削除されてしまった中に、イギリス製作の番組で"History of House Music"というシリーズがありました。
イギリスという国は、『ハウス・ミュージック』がその黎明期から人気を博し、
アメリカでは殆ど知られていないハウス・シンガーがライヴをしたりしています。
ハウス・ミュージックの誕生から現在までの流れをドキュメントしたものでなかなか面白かったのですが、
その中にTrax Recordsのオーナーにインタビューした回がありました。


『何故Traxのレコードは質が悪い(盤が歪んでいたり、何かが埋まっていたり)のか?』
という質問に対して答えています。
うろ覚えなので実際の金額はあやふやですみませんが、
『レコードをプレスするのに一枚6◎セント、レーベルを張るのに3◎セント、当時そんなお金は無かった。
だから古いソウルやジャズ、何でもレコードを掻き集めて溶かして、プレスして使っていたんだ。』
・・・なるほど。
兼ねてから我が国でもTraxの盤質の悪さは定評があり、それも愛すべき一つの特徴として、
みんな仕方なく買っていたのですが、そんな事情もあっただったんすねえ。

また、Traxからレコードを出していたアーティスト達が
『ヒットしたのに全然金を貰えなかった』
と文句を言っていたのに対し、
『だって彼等は金が無かったからアドヴァンス(前金)で欲しがったじゃないか!
オレは版権ごと買い取ってあげたんだよ。
それに、アーティスト達は自分の作品が実際よりもすごく沢山売れたと思ってる。
実際はそんなに売れてないんだよ。』
・・・うーん、これについてはどちらの言うことも何となく分かるような気がします。
皆、お金は欲しいですからねえ、どちらの言い分も解る気がします。


ぼくのこの盤も3代目で、それまでは盤が反ってたり、
センターホールが異常に中心からずれてたり、で買いなおしました。
結果的に3枚同じものを買わされているわけで、これも経営戦略の一つ?なのでしょうか。
TRAXのギャラにご不満のアーティストの方々、貴方達が売れたと思っているのは、
実は世界中のハウス好きの人が盤質の悪さ故に、何枚も買いなおしてるからかも知れませんよ。


では、今回はこのあたりで。
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